ファイナンシャル・プランナーという存在が、私達の生活にとってどの程度ひつようなのでしょうか？

例として、生命保険についての過去の自分の体験をもとに考えてみます。多分ほとんどの人が経験していると思いますが、私が入社してすぐのお昼休みのことでした。某保険会社のおばちゃんが、「おにいちゃん保険はいってるの？おすすめのいい保険あるよ」とチラシを配りながら近づいてきました。「社会人にもなったし、大人として保険ぐらい入っとかなきゃ」という変な責任感と、「中身は難しくてよくわからんし、調べるのも面度くさいし・・・・」ということで、結局おばちゃんの言われるがままに契約しました。ちょっと保険の知識をかじった今では、「アホやなー」と当時の自分の横着さを嘆いてしまいます。生命保険といえば、一般的（あくまでも私の常識）に一生で家（マンション）の次に高い買い物です。その中身を殆ど理解せずに（独身なのに2千万も死亡保険金が付いていたり、統計的にはこれから死亡率が高くなるという年齢で保障が切れる契約だったり、若い時には発病する確率の低い特約が付いていたり・・・etc）、保険会社の提案した通りに契約してしまうなんて・・・。保険料と保障の関係から考えると損をしているわけではないのですが、保険料と保障と自分の条件という考え方をすると、この間の契約は大損でした。車を買う時、テレビを買う時などは、あんなにカタログを比較したり、店員さんに話を聞いたりしていたのに。そんな人、私の他にも案外多いのではないでしょうか？

　このほかにも、ローンの返済方法をよく理解していなかった事で破産に陥ることや（住宅金融公庫のゆとり返済（既に廃止）で、金利の大幅アップについていけずに返済不能に陥った方々のニュースを耳にします）、銀行や生命保険会社の安全神話を信じすぎるあまり、企業破綻に貴重な資産を危機にさらすことも考えられます。

　これから「こうなりたい」「これを手に入れたい」という、人生のプランを立てていく際に、ちょっとしたお金の知識があれば、今後起こるであろうリスクや知ることが出来たり、そのリスクに対する対策を立てることが出来ます。ただ、その知識を勉強する時間が無い、もっと他に勉強したいことがある、という多忙な方々も多くいらしゃると思います。そういう方にとっては、ファイナンシャル・プランナーという存在が今後必要となる時が来るかも知れません。